解決事例19(離婚の原因の証明が容易ではなく、妻の要望が非常に高かったケース)

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(事案の概要)
・夫・妻50代前後。子なし

(解決までの流れ)
この男性の依頼者の方のケースでは、子もおらず、同居してはいるものの夫婦間でほぼ会話がない状態で、夫が強く離婚を求めておりましたが、妻が離婚を拒絶しており話し合いが進まないため、当事務所に相談を頂きました。
別居はまだしておらず、別居をするかどうかという点も悩みましたが、経済的負担を抑えるために同居したまま話し合いを行うことになりました。
交渉を持ちかける前に、夫婦の破綻状態を立証できる証拠が何か保全できないか検討しましたが、明確なものは見つからない状況でした。
当事務所から相手方の妻に離婚の申し入れの連絡を行ったところ、妻側にも弁護士がつき、離婚の条件を提示すれば相手方に説得をしてみるという流れになったため提案を行いました。

このケースでは別居期間がなく、また特に離婚原因として主張できる事実関係があまりなかったこと、依頼者が相当程度の譲歩してでも強く話し合いでの解決を希望しているという事情がありました。

話し合いの末、相手方に不動産の名義を分与し、ローンは夫が負担すること、一定額の金銭的支払いを行うことで合意が成立しました。

当事務所としては、経済的な問題についてはもう少し強気で交渉を行いたいというのが正直なところではありましたが、依頼者の方において、訴訟したり、話し合いを長期化させたくない事情や確実に離婚を実現させたいという希望があったため、経済的問題につき譲歩することで離婚を優先させました。依頼者の方は、長年離婚が実現できずに困っていた状況であったため、経済的な問題はともかく人生の時間をかえたということで、満足して合意にいたることができました。

(弁護士が頭を使ったポイント)
妻が離婚を強く拒絶していたり、離婚条件が検討に値しないほど過大な場合に、どのように少しずつ離婚に向けて枠組みを作っていくか、相手方が離婚してもよいと考える条件はどのようなものなのかということは難しい問題ではあります。特に当事者の方からすると、感情的にもなるため、なかなか相手の立場で離婚に踏み切れる状況になるかということを考えにくいということもあります。このような場合には、弁護士にご相談頂ければ状況を分析しながら検討することもできますので、一度ご相談ください。

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