財産分与契約の取消について

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弁護士の窪田です。

今回は財産分与契約の取消についてです。

協議離婚を進めていて話がつかずに離婚裁判になった場合に、財産分与契約の内容が妥当なものであれば有効なものとして扱われます。

この点夫婦間においては契約取消権が定められている(民法754条)ことから取消の主張がなされることがあります。

しかし、最高裁において、夫婦の契約取消権は、破綻した夫婦間には適用されず、財産分与契約を夫婦間の契約として取り消すことは認められないとの考えが示されています(最判昭和33年3月6日)。

そのため、財産分与契約については慎重に行う必要があります。

なお、詐欺・強迫による取消については認められた裁判例があるため(新潟地長岡支部昭和26年11月19日)、そのような事情がある場合には争う余地があることになります。

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